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Laton
──静かに時を宿す器

技術と時間を重ねて生まれる、
一つの象徴的なかたち
ラトンは、私にとって特別な存在です。
いくつもの工程を、極度の集中と緻密な手作業で重ねることで、
ようやくかたちになる。
その過程には、他のどの作品よりも時間がかかります。
だからこそ、出来上がった姿はどこか
「静かな凛」
を纏っている気がするのです。

荒い土を、美しく整える。
その手間が、表情になる。
器につかっているのは、自ら調合した荒めの土。
粒立ちがありながら、焼き上がるとどこか柔らかを感じる土です。
しかし、その土を“美しく整える”には、
細部にまで神経を注ぐ必要がありました。
荒さと繊細さが共存する──
そのバランスこそが、この器の奥行きをつくっています。

“透ける器”という挑戦
どこまでも丁寧に、どこまでも静かに
釉薬は、厚くかければ粗を隠してくれます。
でも、この「象牙色」にかけているのは、透明釉。
やわらかな土の地肌をそのまま見せたくて、
“誤魔化しのきかない選択”をしました。
だからこそ、表面の仕上げには、
ひとつひとつ異なる工程と、時間を惜しまぬ手間をかけています。

育つ器、「砂金色」
もう一つの表現、砂金色。
錆びた金属のような、深い金の色。
これは、使い込むほどに艶が増す釉薬です。
時間とともに育つこの風合いが、ラトンに「時間の経過そのもの」を
纏わせてくれる気がしています。

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