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砂金色のキャンドルスタンドに白いキャンドルを飾り、一緒に砂金色の器たちが並んでいる。��静かな光と影が器の存在感を引き立たせている。
 Laton   
──静かに時を宿す器
ラトンシリーズ/砂金色の陶器/竹口要の代表作

技術と時間を重ねて生まれる、

​一つの象徴的なかたち

ラトンは、私にとって特別な存在です。

いくつもの工程を、極度の集中と緻密な手作業で重ねることで、

ようやくかたちになる。

その過程には、他のどの作品よりも時間がかかります。

だからこそ、出来上がった姿はどこか

「静かな凛」

​を纏っている気がするのです。

陶芸家・竹口要が土を練っている風景

荒い土を、美しく整える。
​その手間が、表情になる。

器につかっているのは、自ら調合した荒めの土。

粒立ちがありながら、焼き上がるとどこか柔らかを感じる土です。

しかし、その土を“美しく整える”には、

細部にまで神経を注ぐ必要がありました。

荒さと繊細さが共存する──

​そのバランスこそが、この器の奥行きをつくっています。

陶芸家・竹口要がろくろを引いている様子

“透ける器”という挑戦

​どこまでも丁寧に、どこまでも静かに

釉薬は、厚くかければ粗を隠してくれます。

でも、この「象牙色」にかけているのは、透明釉。

やわらかな土の地肌をそのまま見せたくて、

“誤魔化しのきかない選択”をしました。

だからこそ、表面の仕上げには、

​ひとつひとつ異なる工程と、時間を惜しまぬ手間をかけています。

竹口要の代表作であるラトンカップの象牙色が整然と並んでいる

育つ器、「砂金色」

もう一つの表現、砂金色。

錆びた金属のような、深い金の色。

これは、使い込むほどに艶が増す釉薬です。

​時間とともに育つこの風合いが、ラトンに「時間の経過そのもの」を

纏わせてくれる気がしています。

陶芸家・竹口要の代表作であるラトンカップの砂金色が木のテーブルに楽しそうに佇んでいる

​ 森 ト 庭 ト

 -utsuwa kobako-

      


Matsuzawa,Kato-shi,Hyogo
 

utuwakobako@gmail.com

​陶芸家・竹口要(たけぐちかなめ)の公式サイト。兵庫県の工房「森ト庭ト-utsuwakobako-」より、器のある静かな暮らしをお届けします。

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© 2018  森ト庭ト

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